コマンドライン操作


Windowsが登場する前は、パソコンはもっぱらMS-DOSというOSが使われていました(OSといういはあまりに機能が貧弱だったのでD(Disk)の文字をつけました。Diskに対する操作に限定したOSという意味でしょうか・・・)。パソコンへの命令は、「dir」とか「cd XXXX」というように、キーボードから文字を打ち込むことにより行われました。コンピュータが情報を表示するのも文字で行われました。

つまり、ユーザがキーボードより命令を入力→それに対する結果が文字で表示される→ユーザーがキーボードより命令を入力→結果の文字表示→・・・・の繰り返しでした。これをCharcter User Interface(CUI)といいます。

Windowsでは、MS-DOS時代のCUIをエミュレートした環境を使うことができます。俗に「DOS窓」などといいます。(アクセサリ→コマンドプロンプトでDOS窓が開きます)

このように、情報表示をすべて文字で行い、すべての操作をキーボードから行うインターフェイスを「コマンドライン」といいます。

ユーザーのコマンド入力するのを促すために「>」が表示されます。これをコマンドプロンプトといいます。「>」以外の文字をプロンプトにすることもできます。

さて、コマンドは現在のディレクトリ(カレント・ディレクトリ)にあるファイルにしか及びません。

カレントディレクトリは通常、コマンドプロンプトの前に表示されます。

C:\xxxx>
のように表示されたらカレントディレクトリが「c:\xxxx」であることがわかります。

もし、このような形式で表示されていない場合は、

PROMPT $P$G
という、コマンドをつかってください。「$P」は現在のドライブとディレクトリ、「$G」は「>」を表しています。

たとえば、現在のディレクトリがc:\xxxxだとします。c:\yyyyにあるa.txtというファイルを削除しようとして(削除コマンドはdelです)

del a.txt
としても、「そんなファイルは無い」と言われます。a.txtファイルを削除するには
del c:\yyyy\a.txt
というように、a.txtをパス付きで記述しなくてはなりません。(パスにも絶対パスと相対パスがありますが、どちらで指定してもかまいません。)

このように、対象となるファイルをパス付きで指定するほかに、現在のディレクトリを、a.txtに変更するとパスを省略できます。

現在のディレクトリを変更するには、cdコマンドを使います。

cd yyyy
とすると、現在のディレクトリをyyyyに変更できるでしょうか?答えはNoです!

現在のディレクトリ(c:\xxxx)からはyyyyは見えません。

yyyyの見えるディレクトリにいったん移動してから、yyyyに移動します。yyyyはルートディレクトリの中にあるので、まずルートディレクトリに移動します。その後yyyyに移動します。ルートディレクトリは「\」で表します。


c:\xxxx>cd \

c:\>cd yyyy

c:\yyyy>
これで、カレントディレクトリをc:\yyyyに変更できました。あるいは、

c:\xxxx>cd c:\yyyy

c:\yyyy>
のように一度に変更することもできます。(ドライブが同じ場合)

また、次のように一つ上のディレクトリの中のyyyyディレクトリという意味で


c:\xxxx>cd ..\yyyy

c:\yyyy>
のようにもできます。「..」は一つ上のディレクトリを意味します。

さて、普段よく使うファイルなどはいちいちパス付きで指定したり、カレントディレクトリを移動したりするのはめんどうですね。

そういう場合は、システムの環境文字列(変数)を利用します。 変数pathに、あるディレクトリを指定すると、どこからでもそのディレクト内にあるファイルを参照することができます。

あるディレクトリを環境変数pathに指定することを、俗に「パスを通す」と言います。




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Update 06/Jan/2010 By Y.Kumei